3期目スタートの今、想うことを四字熟語で(小原編)



ミンガラーバー、小原です。
今、ミャンマーのヤンゴンに居ます。
7月に訪れたときは毎日雨が降り、どんよりとした印象のヤンゴンでしたが、今は雨季も去り、空高く気持ちの良い天気が続いています。

3期のスタートを切った直後の想いはこちらのエントリ「等身大の身体感覚」で書きましたが、改めてその気持ちを四字熟語で表してみようではないか、と思います。
(尚、昨年末は漢字一文字で1年を振り返りました。→コチラ

第2期は本当に変化の大きな1年でした。

最も大きな変化は、やはり拠点をベトナムに移したことでしょう。
今まで日本国内に閉じていたフィールドが、一気に東南アジア全体に拡がりました。

顔の見える関係

そして、各国のイノベーター達とのネットワーク構築のため、ベトナム国内はもちろんのことメコン地域を中心に各国を飛び回りました。
ざっと数えてみると国内・国際線合わせて50回近く飛行機に乗っています。(飛行機にまつわる失敗も度々・・)
そのおかげで各国で活躍・奮闘している、多くの仲間と出会うことが出来ました。
今まで遠くの国だった東南アジア各国がぐっと身近なものになり、国境を越えて想いを馳せられる「顔の見える関係」を築くことが出来たと思います。

世界がフラット化し、コミュニケーションツールが発達したとはいえ、顔を突き合わせ、腹を割って話し、同じ空気・時間を共有することでしか得られない繋がりがあります。
リクエスト送信・承認・いいね!といったインスタントな関係では得られない、質感を持った繋がりです。
見たいものだけ、お気に入りだけが流れてくるタイムラインは心地いいものですが、所詮バーチャルな世界です。
リアルな世界、質感を持った繋がりというのは、当然嫌なことも辛いことも突きつけられます。
Googleやfacebookが勝手にフィルタリングしてくれるようなことはないのです。

そもそも、そんなものは大きなお世話、というものです。

如何にICT技術が発展したところで、結局最後は人と人。
否が応でも向き合わなければいけない事実、良いも悪いもひっくるめて共有できる仲間はこれからもずっと(あるいは今以上に)重要になってくるのではないでしょうか。

僕が東南アジア各国で築いた顔の見える関係は、この1年で得た最も価値ある資産です。Priceless…
(カード会社のCMみたいですね)

ラオスの診療所にて

ふるさとは遠きにありて思ふもの

日本を離れたことでより一層、「日本」や「日本人」、そしてその「幸せ」について考えることが多くなりました。

東南アジア各国の経済成長は目覚ましいものの、経済指標で見てみるとまだまだ日本との格差は大きいのが現状です。
例えば、日本とメコン圏の国々の一人当たりGDP(ドル)は以下の通り。

  • 日本:      45,920
  • タイ:         5,394
  • ベトナム:   1,374
  • カンボジア:  814
  • ラオス:        995
  • ミャンマー:   832

Source:「JETRO 国・地域別情報日本、タイ、ベトナム、ミャンマーは2011年、カンボジア、ラオスは2010年

桁違いです。
でも、各国を訪れると、数字上は”貧しい”人たちがとても幸せそうに見えるんです。
日本のようにモノがあふれてはいません。携帯も未だに高級品ですし、電気が来ていない地域もあります。道端にむしろを敷いて寝ている家族も見かけます。
それでも本当に素敵な笑顔を見せてくれるんです。

経済的な合理性を追求するなかで、日本や他の(経済的)先進国がそぎ落としてきてしまったモノを、こちらの人々は今も持っているような気がします。

金銭的価値に変換できない、幸せの在り方を日々考えさせられています。

日々忙しく、周りはおろか自分を省みることも出来ず、大事なものをすり減らしている日本。
家族と過ごす時間を大切にしたり、寺院で誰かや何かに想いを馳せている人々と、どちらが豊かで幸せなのでしょうか。

熱心に祈りをささげるミャンマーの人々

複雑で予測不可能な、それでいて面白い世界

さて、こうした目まぐるしくもワクワクする変化(物理的にも精神的にも)を去年の今頃予想できたかと言うと・・答えはNOです。
(会社経営としてそれでいいんかい!?という突っ込みはあると思いますが、その辺のふり返りは弊社長井のエントリにお任せすることにします。人には役割というモノがあるのです。)

「複雑系」という言葉をご存知でしょうか?

一つ一つは単純な振る舞いであっても、それぞれが繋がり、互いに影響を及ぼしあうと、その系全体の振る舞いは予測もつかないダイナミクスを生み出す、という世界です。

まさに、我々が属している世界は複雑系そのものです。
facebookなどのツールによって、今まで繋がりえなかった人々同士が繋がり、複雑さは更に増しています。

複雑系には「初期値敏感性」という特徴があります。
最初の一歩の違い(例えば右足を出すか、左足を出すか)が、後の結果に大きな違いを生みます。しかも、その結果は全く予想できません。

そんな、予測のつかない世界であっても、目の前のこと一つ一つを選択していかなければいけません。AかBか、どちらを選ぶかでその結果が予想もつかないほどダイナミックに変わってきます。

※こんなことを突然書いたのは、実は学生時代の専攻だからです。その辺の話はまたいつかじっくりと。

どうせ、予想もつかない世界。

そんな世界だからこそ、自分たちが出来る目の前の選択に誠心誠意取り組んでいきたいと思うのです。

起業以降、世界に羽ばたく冒険者を増やす、というビジョン・想いはぶれる事なく、むしろより一層の熱を帯びて活動してきました。

ここ1年のダイナミックな変化は、まさにハバタクのビジョンを軸に、スピード感をもって、日々最善と思える選択を行ってきた結果です。

そして、これまで築き上げてきた各国の仲間たちとの関係も、引き続き大切にしていきたいと思います。
いいね!も手軽でいいですが、ひとりひとりと向き合い、ふとした瞬間に思い出してもらえるような、末永い関係を作っていきたいと心から思います。

—–

・・・という訳で、前置きが長くなりましたが、3期目のスタートを切った今の気持ちを表す4字熟語は

誠心誠意

です。

この予測のつかない複雑な世界において、顔の見える関係にある皆さんとのつながりが何よりの資産です。

ハバタクを応援してくださる皆さんとの誠心誠意のお付き合いをここに誓います。
今後もどうぞ宜しくお願い致します。

小原祥嵩

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