等身大の身体感覚


こんにちは!小原です。
相変わらず暑い日が続いておりますが、皆さんいかがお過ごしでしょうか?

2012年8月31日をもって、ハバタクは無事に第2期を終了することが出来ました。
2010年の設立後、決して安泰なことばかりではありませんでしたが、なんとかワクワクを忘れずに走り続けることが出来ました。
改めて支えてくださる多くの皆様に感謝すると共に、第3期での更なる飛躍を心に誓った次第です。

今後ともどうかよろしくお願い致します。

2期終了パーティの熱気冷めやらぬまま、翌日から関西の実家で少しのんびりしておりました。
今回は実家からほど近い六甲山を登った時にふと思ったことを、第3期スタートの決意表明に代えて書いてみたいと思います。

いくつになっても一歩は一歩。

六甲山と言えば、阪神地域に東西に横たわる山で、阪神タイガースの応援歌「六甲おろし」にその名を冠するように、関西では非常に親しみ深い山です。

私自身も小学校の頃所属していたキャンピングクラブで月に何度か足を運んでおり、勝手に「心の山」と呼ぶほど、愛着のある山です。ベトナムに拠点を移した今でも時間が出来るとふらりと六甲山に登り、さらに有馬温泉まで足を伸ばしてリフレッシュするのが、楽しみになっています。

JR芦屋駅からバスに乗って、東おたふく山登山道に到着。昼過ぎから天気が崩れるという予報だったので、薄暗い雲を少し気にしつつも、雨上がりの少し湿ったアスファルトの上を歩きながら、徐々に緑の深くなる山道ウキウキしながら歩きはじめました。

緑鮮やかな登山道の入り口

木陰はひんやりと冷たく、時折吹き抜ける風はとても気持ちのよいものです。
とはいえ、まだまだ真夏の六甲山。登り始めてすぐに汗が吹き出し、息も切れます。
立ち止まると、木々のざわめきや蝉のなく声よりも、自分自身の鼓動の音が大きく聞こえました。

そうしてふうふう、ひいひい言いながら登りながら、学生時代の歩き旅をぼんやり思い出しました。
ある雑誌の表紙の写真に衝撃を受けて四国遍路を歩いた時や、ペルーでインカ古道を歩いた時のことを何気なく思い出していました。小学校の時には前述のクラブで兵庫県を5日間かけて歩いて縦断しました。

いずれの旅も道中は決して楽ではありませんでした。
足の裏にマメが出来たり、喉がカラカラになったり、酸素の薄さに肺の悲鳴を聞いたりしたものです。
そんな辛い思いをしつつも、行く先々の出会いや、五感で感じる自然や、そして何よりも目標地点に到達した時の喜びが忘れられず、いつしか歩くことが好きになっていました。
スタート直後はどれだけ遠くに見えても(というか全く見えなくても)、必ずゴールには到達しました。その時には不思議とそれまでの疲れも吹き飛んでしまうのものです。

そこでふと思ったのが、どれだけ歳を重ねても今歩いているこの一歩はいつまでたっても、やっぱり一歩だな、と言うことです。(ま、当たり前なんですけど)

もう少し言うと、どこかを目指して進んでいくときには、自分の足で、自分の歩幅で、一歩一歩行くしかないんだな、と言うことです。


今年で30になります。未熟ながらも30年分の知識や経験を積み重ねてきました。もちろん、子どものころからは心身ともに成長しているはずですが、歩幅なんてせいぜい数10cmしか変わりません。
150km歩く時には誤差の範囲です。
目標地点を目指して進むことに年齢も何もへったくれもありません。
誰かが手を貸してくれることはあっても、自分の身体は自分の身体で前に運ぶしかないんです。

いくつになっても、自分の一歩を積み重ねることでしかゴールにはたどり着けない、という感覚が肚に落ちました。

胸突き八丁、あともう一息。

等身大の身体感覚を持つこと

息を切らせながら、汗をかきながら一歩一歩登っていると、だんだん自分自身のことがわかってきます。

どれくらのスピードだと息が切れるか。心臓の音。
15分でどれくらい進めるか。自分の一歩の大きさ。
手や足の重さ。自分が背負えるものの大きさ。

自分自身のことを自分自身の感覚で分かっておく、肉体的な経験を通じて身体感覚を得ておく、というのはとても大事なことではないでしょうか。

一歩の大きさ、脈拍・・すべてデジタルに計測可能です。
それらは指標になりえますが、その客観的な数字と自分の身体感覚としての一歩は状況によって異なるはずです。

膨大な情報や便利なツールが巷に溢れています。それらを上手く使うことには異論はありません。しかし、身体感覚を伴わずに自分自身を拡張できてしまう(そう錯覚してしまう)というのは、危険もはらんでいる気がします。

自分の力で背負える荷物の大きさ、自分自身の歩幅の大きさを知らなければ、日々流入する情報の波に自分自身を見失ってしまい、必要以上に小さくまとまってしまったり(過小評価)、あるいは実現性のない夢物語を描いて(過大評価)、自滅してしまうことがあるでしょう。

デジタルな世界から離れて、汗まみれになって、息を切らして、「等身大の身体感覚」を身に付けること。
一見ムダにも思えますが、変化が早く・大きくなるこの時代、一歩一歩地に足を付けて前に進んでいくためには必要な感覚だと思います。

ハバタクもこの2年で本当に多くの方々のご支援を頂いてきました。
2期終了のパーティには70人以上の方々にご参加いただき、お祝いの言葉をかけていただきました。

まだまだ未熟な我々ですが、これからも目指す姿に向かって走り続けて参ります。(さらにアクセルを踏んで!)

その時に忘れてはいけない「等身大の身体感覚」。

ワクワクする未来を描きながらも、自分たちの足で、一歩一歩前に進んで行きたいと思います。
時に息が切れそうになっても、回り道に見えても、これが一番着実で”気持ちいい”道だと僕らは信じているのです。

最高峰に到着!

第3期もハバタクをよろしくお願い致します!

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